「チャイナタウン」のフェイ・ダナウェイは「タダならぬ」オーラを
体全体から発しています。
彼女演ずる「イブリン」役はもともと「タダならぬ」役なのですが
フェイ・ダナウェイは「イブリン」を「生ききって」います。
映画のタイトルになっている「チャイナタウン」
「チャイナタウン」という街の名前を「宿命」という意味合いで使っています。
イブリンの父親役のジョン・ヒューストンも圧倒的な存在感。
みなさんご存知の名監督ですが、ここでは見事な悪役を演じきっています。
この二人と主役のジャック・ニコルソン演ずる市立探偵ギデスが反応しあって
まさにロサンジェルスに彼らが生きているような錯覚に囚われます。
1974年のアカデミー賞では作品賞、監督賞他多くの部門でノミネートされながらも
ゴッドファーザーPARTⅡの陰に隠れました。
フェイ・ダナウェイも主演女優賞にノミネートされながら、「アリスの恋」のエレン・バー
スティンに賞をさらわれています。
フェイ自身は2年後の「ネットワーク」でアカデミー賞を受賞しています。
「チャイナタウン」の受賞はロバート・タウンの脚本賞。
しかしながら、映画「チャイナタウン」は時を経るごとにその評価を増すばかりで
ゴッドファーザーPARTⅡとともに映画史を彩る傑作のひとつに数えられています。