脚本は、寺山修二だったんですね。原作は軒上泊の「九月の町」
この「サード」というタイトルは主人公の渾名からきている。
少年院の中の話なのだけれど、「サード」は元野球部。
我々の年代から上の世代には共通の感覚で、
「サード」には運動神経がよくて頼りになるホットな奴・・・
というニュアンスがある。
このニュアンスの元は「長嶋茂雄」である。
皆、ナガシマに憧れてサードを守りたがった。当然サードを守れる人間は
選ばれた人間だった。
今は時代が変わって、「サード」が一番人気ということはないだろう。
あえて言えば「ショート」だろうか。大リーグでも守りの名手と言えば
ショートストップだ。
今や、サードは単純で朴訥なイメージで、ショートは頭が良くてしなやかな
イメージがある。時代は変わった。
それに、
少年たちがイチローに憧れて「ライト」のポジションを奪い合っている
なんて話は聴いたことはない・・・・たぶん。